脳の本の要約
「人差し指が短いと理系」
要は、男は人差し指が短い、女で人差し指が短いと同性愛者の割合が高い。指を見ると胎児時に男性ホルモンを浴びた度合いがわかる。へぇー。
「天パはIQが低い」
統計上これは事実であるが、因果関係はない。
要は、エビデンスができたからといって因果関係はない。薬を飲まなくても治っていたかもしれない。相関関係と因果関係の区別は大事という話。
「恋は盲目」
好きな人の理由なんて適当で自覚できない。
恋愛中の脳はヘロイン中の脳と同じ部位が活動している。つまり恋は快楽であり盲目性がある(やめられない)。しかしこれは必然の機能である。冷静に考えれば人は「私にはもっといい相手がいるはず」と考え、いつまでもパートナーを決断できない状態になるものである。それを停止させる効果がある。盲目性に捕らわれ「この人が運命の人だ」と思わせるのだ。この機能がなければ人類は絶滅していただろう。という話。
「記憶する機能が必要なわけ」
未来に対する備え、はもちろんのこと、現在の自我を安定させるためにある。昨日の私と今日の私が同じ連続した存在だと感じるためには記憶が必要。しっかりした記憶が安心を生む。この考えを発展させると、創造、つまり自分の中のなにかを外在化させることは記憶の外在化であり己の痕跡である。それは強い安心を生む。なぜ創造するのか?という問いのひとつの答えとして、強い安心感を得るためといえる。
「正しさとは」
自分の知っている世界の中で、自分にとって心地よいもの。
見たり聞いたり読んだりしたもののなかでという意味。
正しいイコールこうであるべき。という公式。自分の望む秩序。
つまりは個人の願望にすぎない。
「頑張れの効果」
実験。サブリミナル効果で頑張れというメッセージを事前に見せると、握力のパワーと力の入るまでのスピードが上がる。
ポジティブな言葉は、能力のよりよい発揮に役立つという、常識的な話。
「人間は作話する」
いろいろと広がりそうなテーマである。
人は感情と行動が矛盾していると論理的に結びつけようとする。実験でも多くがその傾向を示している。(健忘症の握手、図書館貸し出しの接触、脳粱の切断とペンと時計とドライバーと笑え)
例えば足に痛みを感じたときなぜ痛いのかを考えないとその原因を除去できない。
論理的思考をする生物が人間である。
発展させて、意味を強く求める僕は強く人間的?生存願望が強い?知性が高い?のいずれか??
「生命とは?」
定義の話。
自己増殖するもの?
外部からエネルギーを取り入れるもの?
死んでいないもの?
そこに生命があると感じたらそれは生命があるのだ。という捉え方。
アンドロイドと魔女狩りの問題。
もう一方に、もっと単純にこれは生命だと感じる領域があり、グレーゾーンがあり、これは生命がないとはっきりいえる領域がある。
「意志の発生前に準備は始まる」
人間はこう動いている。
①準備(身体)
②動かそう(意識)
③動いた(意識)
④指令(身体)
例。身体はもう日の出を見ている認知的にはまだ見えたと感じない。このとき脳の視覚を感じる部位の一部を停止させるとその部分だけ日の出の光が見える。
脳は
入力+ゆらぎ=出力
「予測とフィードバック」
幼児はフィードバックしかできない。成長すると予測機能を使い出す。スピードを求めて。
生存のために予測機能は常に働き、それは過剰になる。その結果認知が先になりその後に行動するという奇妙な現象が起きるのではないか。
「縦と横は等価じゃない」
「ゆらぎ、ノイズ」
①最適解への接近
ひねくれの蟻の話。
②確率共振
弱いシグナルを増幅させ感知する機能。
暗い場所でも次第に目がなれてくるのは確率共振の効果である。
③創発のためのエネルギー源。
脳は自らノイズを産み出しそれを秩序立てる行為を繰り返す。その動きがエネルギーとなる。
秩序と混沌の反復がエネルギーとなる。
虚無と喜びの反復がエネルギーとなる。
ゆらぎはある程度コントロールできる。そのためにはフィードバックが必要。今のゆらぎがどの程度か知る必要がある。
「創発」
単純なルールを個々に指示し、反復を重ねると想定していなかった新しい性質を獲得する。これを創発という。
回路の中のニューロンは意図せず勝手に創発してしまう。これが集合ダイナミクスで複雑系の醍醐味である。
回路無しでも創発は起こる。素子単体と環境との相互作用をさせる。
環境によって素子が影響を受ける→
素子が環境を変化させる→
「べき則」
べき則とは自然界の鉄則と言われる。秩序。
正規分布はランダム。