原因と結果を取り違えること
内田樹がよくいっている。
人間は原因と結果をしばしば取り違えるものだ、と。
なるほど、僕もそう思う。それは人間の愚かさのひとつの傾向なのだろう。
個人的な例でいうと、
僕はいつもズボンのポケットに鍵をいれていた。新しいズボンを買ってはきはじめた。ある日太もものあたりに鍵があたって少し痛いなと感じた。ズボンを脱いで太ももを見るとおできのようなものができていた。そこで僕は思った。おできにすれるからしばらくポケットに鍵を入れるのやめようかな、と。
その直後気づいた。ああこれが原因と結果を取り違えるということかと。
多分事実はこうだ。新しいズボンの生地の性質によって鍵と太ももの間でなにかしらの反応が起こり、まず始めにおできができたのだ。
なんか痛いなあ→おできができていてそこに鍵が触れているから痛いんだ!
ではなく、
このズボンのポケットに鍵を入れるとおできができる。
ということである。